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著者からのメッセージ

都市再生の道をしめす

   宮本 憲一
(2004年11月発行 会報第104号より)
 この夏、イタリアのミラノ、ローマ、ナポリの都市をまわってみました。感心したことは、大衆交通機関がみごとに整備されていることです。ライト・トレインといわれる低床で騒音の少ない美しい市電が走っています。汚れた都市と思っていたナポリの新しい地下鉄の駅や車輌は、清潔で、豪華といってもよいほどでした。ミラノのバスや市電は2~3分おきに走っています。

 このように、市電、バスと地下鉄という大衆交通機関の整備は、ヨーロッパの都市では、あたり前のことです。アメリカでさえ、最近では、くるまの交通を制限して、市電を復活させはじめています。このような状況は、直接には公害や交通事故・渋滞などの都市問題の解決を考え、さらに地球環境の維持をめざす政策から生まれたものでしょう。

 欧米の動向からみると、日本の都市はまだまだ「くるま」社会にドップリとつかっています。さらにアジアの国はシンガポールを別とすれば中国をはじめとして、「くるま」社会に突入しつつあります。

 この本では、くるまは農村の乗り物であり、「くるま」社会は都市の文化を破壊することを明らかにしました。そして、いま都市の再生をめざしている市民運動などを紹介し、「くるま」社会をのりこえる道をしめしました。
本イメージ
「くるま社会」
旬報社刊 定価987円
高等学校・中学校

著者
宮本 憲一

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