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編集者のアンテナ

行事に込められた願いや心

小峰書店    小林 美香子
(2012年12月発行 会報第8号より)
加古里子先生に行事絵本のお願いをしたのは4年程前のことです。「かこさとし 大自然のふしぎえほん」シリーズ、「伝承遊び考」シリーズとお仕事をご一緒する中で、セツルメント活動で子どもたちと触れ合っておられたからこそお書きいただける行事の絵本があるのではないかと思い、お願いしました。
 これからを生きる子どもたちへの行事絵本とは? 打ち合わせを重ねるうちに、先人たちが祭りやしきたりに込めた願いや心を伝えられるような本にという方針が定まりました。また、行事が日本の自然や人々の生活に密接に関わっていることから、「しぜんと生活」という言葉を入れたシリーズタイトル、「かこさとし こどもの行事 しぜんと生活」に決まりました。
 そして、書籍資料はもちろん、加古先生が長年にわたって集めてこられた新聞記事や雑誌の切り抜きなど膨大な資料のストックから、迷信や非科学的なものは整理しながら、行事の由来だけでなく、花や鳥などの自然、季節ごとの遊び、ハロウィンやイースターなど新しく伝わった行事も入れて、民俗学、科学的、歴史的…とあらゆる角度から、最低でも20年先まで役立つような項目にしぼっていただきました。
 2011年には原稿ができあがっていたのですが、『3月のまき』に東日本大震災の項目を追加したいと、1見開きをすべて描き改めるということもありました。
 日本の気候風土の中で、人々が生きるために知恵を総動員して作り、時には雛祭りや七夕のように中国からの舶来文化を元々日本にあった習わしに取り込んで日本風に変えながら、また、時代にあわせて変化させながら伝えてきた行事には、未来を生きるヒントがあるのではないでしょうか。今を生きる子どもたちへ贈る、生きた行事の絵本です。

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