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著者からのメッセージ

『願かけネコの日』と三途の川の会所について

   那須田 淳
(2012年12月発行 会報第8号より)
この物語を書く少しまえ、作家の仲間たちと、みんなで「死ぬ前に何が食べたいか?」と話したことがある。
 ぼくが答えたのは「天ぷらそば」だった。それも高校生のころ近所にあったおそば屋さんの、大ぶりのえび天がぴんとのったものが……。合掌造りの広い店で、いつも活気があって、とっても繁盛していた店だったのである。ところが、ある日でかけてみると閉店の札がかかっていたのだ。数日前までそんなようすはまったくなかったのに……。
 そのときはひどく驚いたけれど、人生というものも、じつは、そういうものかもしれない。明日がくるのは当たり前と思っていても、こないこともある。
 突然そういう状況になれば、やり残したことを思い返して、くやしがるにちがいない。もっとも、なかなかそういうわけにはいかない。でも、なにかの拍子にはっと気がついたとき、後悔しないよう、少しだけ、がんばってみるのも大事なのでは? そんなことを思いつつ、「願かけ…」をぼくは書いたのだ。あなたにとってこの物語が、そういうきっかけになってくれたらうれしい。
 ちなみに物語に出てくる三途の川のだっちゃんの会所は、その懐かしいおそば屋さんをモデルにさせてもらった。

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