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休み時間。チャイムが鳴り終わらない内に、ダッと飛び込んでくる。目指す書架まで小走りで、目当ての本を引き抜き、後は一心不乱、ひたすら読み耽る。そして始業のチャイムが鳴り、その余韻も消えようとするタイミングで、ハッと我に返ったように慌てて本を戻し、また小走りで去っていく。次の休み時間も、また次も。その本を借りることなく、その子は、休み時間ごとにやってくる。 昼休みの図書館も盛況だ。少々賑やかなのが玉に瑕だが、よく見ると、休み時間の「小走り小僧」だけではない。入室の勢いは同じだが、彼が目指したのは司書カウンター、「なあなあ聞いて!」。……司書の先生は優しく対応する。話の内容は、他愛ない学校生活や自分のことである。本が好き、というより、彼らは図書館が好きなのだ。なぜかはよく分からない。でも、この傾向は継続させたいと思う。ちなみに本校は、男子校である。
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