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SLBAのご案内

国の新図書整備施策を生かしてSLBCの活用を

学校図書館ブッククラブ理事長
笠木 幸彦
(2007年4月発行 会報第111号より)

SLBCの特色

 学校図書館ブッククラブ(SLBC)は、学校図書館向き優良図書の共同購入組織です。創設来37年の実績をもち、良書・適書が確実に入手できるシステムとして、学校図書館等から高い評価を得ています。SLBCは、学校図書館に必要な図書をほとんどカバーする94加盟出版社、書籍取次会社8社および全国学校図書館協議会(以下全国SLA)で構成しています。

 SLBCの選定図書は、まず、全国SLAが毎月2回行っている選定会議で「選定図書」として合格することが、基本条件となっています。次に、選定図書のうち加盟出版社が発行した図書を抜き出し、特別選定委員会(全国SLAに委託)において、SLBC用の図書として再び選定をします。このように2度にわたる厳しい選定を経て選ばれた図書であり、自信をもってお勧めします。

1年間で3回の送本

 SLBCでは、会員学校のニーズに応えるためシステムの改善を重ねてきました。現在は、1年間に3回送本しています。4月、9月、12月に「SLBC選定図書案内」を学校に届け、希望図書の注文を受けています。(1)小学校低・中学年部門、(2)小学校高学年部門、(3)中学校部門、(4)高等学校部門の4つの部門に分かれ、各部門ともAセット、Bセット、Cセットさらにセットを外した単冊選択制を設けるなど様々な形で学校の希望に応えています。更に、前年度3期からセットに含まれない単冊選定の価格の上限をはずし、学校図書館からご好評をいただいています。
 また、SLBCでは、専用ホームページを開設し、書誌情報の提供、全国SLA選定図書の公開、SLBC選定図書購入案内、入会案内などを掲載しています。SLBCへの入会は、書店を通して申し込めます。また、ホームページで申し込むことも可能です。

 学校図書館の図書充実については、国の方針による新しい施策が始まりました。この機会を生かして、SLBCに加入することをお勧めします。

新たな図書整備計画がスタート

 「新学校図書館図書整備5か年計画」が2007年度からスタートしました。この図書整備計画は、文部科学省が1993年に定めた「学校図書館図書標準」に基づいて、義務教育諸学校の蔵書冊数を学級規模に応じて整備充実させようとするものです。第1次「5か年計画」(500億円)、第2次「5か年計画」(650億円)につづき第3次となる今回の施策では、総額1000億円(毎年200億円)が地方交付税措置されました。

 今次「5か年計画」の大きな特徴は、これまでの施策が「増加冊数分」だけであったのに対して、廃棄に伴う図書の「更新冊数分」を取り入れたことです。これは、各学校で行われている図書の更新分が、図書標準の達成率を下げているという文部科学省の判断によるものです。

 ただ、今回の施策も従来通り地方交付税措置には変わりがありません。交付税というのは使途が限定されておらず、自治体の判断に委ねられています。従って、各市区町村で図書費として予算化されることが必要です。待っていれば図書費がおりてくるというものではありません。せっかく交付税の中に積算されているわけですから、図書費購入費として計上するよう積極的に要請しましょう。

 それには、まず自校の蔵書の実態を把握する必要があります。図書標準の達成状況、更新(廃棄)する冊数、蔵書構成のバランスなどをしっかり掴んでください。廃棄に当たっては、全国SLAの「学校図書館図書廃棄規準」が参考になります。

図書整備が意味するもの

 学校図書館の図書を整備充実させようという国の施策は、2つの法律によって支えられています。その1つは「子ども読書活動推進法」(2001年)であり、他の1つは「文字・活字文化振興法」(2005年)です。両法律ともに超党派による議員立法で生れたもので、子どもたちの読書の環境を整備することを基本理念としています。
 昨今、「読解力」や「学力」の低下が問題視されていますが、「読む力」の育成こそがそれらの課題を解決するカギだと言えます。学校図書館は、学習・情報センターとして、また、読書センターとしての活用が求められます。確かな学習を支える図書、豊かな心を育む図書の充実が必要であり、優れた図書の整備が急務です。厳選されたSLBC選定図書をぜひ活用してください。

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