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SLBAのご案内

SLBAの活用で充実した蔵書構成を

学校図書館図書整備協会 理事長
森田 盛行
2011年4月発行 会報第3号より

蔵書構成と図書の選択

 学習指導要領の改定により、小学校は今年度から新しい教育課程が実施されます。今回の改定の目玉である言語力の育成は、国語科のみならず全教科・領域において指導することになります。そのためには、学校図書館を活用する機会が多くなることが予想されます。また、活用せずに教科書だけでの指導では、言語力の育成は困難となります。今後は、学習の基盤としての学校図書館の真価が問われることになります。
 全国SLAが文部科学省の委託を受けて行った調査によると、先生たちが学校図書館を活用する授業を行わない理由に「利用できる資料がない」をあげています。また、活用できるようにするために必要とするものに「十分な資料」としています。(文部科学省委託研究「新教育システム開発プログラム 学校図書館の充実に関する調査」2007年 全国SLA)
 資料の不足、特に学校図書館メディアの中心である図書の不足は、古くて新しい問題となっています。この不足の原因には、蔵書構成と図書費の絶対的な不足の二つがあります。
 図書の不足については、内容を精査する必要があります。一般の先生方たちにとっては、自分が行う学習指導に必要な図書が不足していると感じています。例えば、9類の文学が蔵書の大半を占めるような学校図書館では、学習指導に主として利用する0類~8類の図書は少ないために利用できないと考えるでしょう。単元によっては1冊も利用できる図書がないこともあります。ここに蔵書構成それに関連する図書の選択の課題が浮かび上がってきます。
 図書の選択のパターンにはいくつかあります。
 (1)出入りの書店等が蔵書の現状を見て、必要だと思われる図書を選択し納入する。
 (2)図書予算を教科や学年に割り当てて、上がってきたリストの図書を購入する。
 (3)生徒図書委員と一緒に書店に行って、生徒が選択した図書を購入する。
 (4)出版社の目録等を先生たちに見てもらい、指定された図書を購入する。
 (5)図書館担当者が新聞等の書評、紹介記事、出版社の目録等から選択して購入する。
 (6)定期的に開かれる図書選定委員会において、SLBAの目録、全国SLAの『学校図書館速報版』、新聞等の書評、紹介記事、出版社の目録等から必要な図書をリストアップし、検討して選択された図書を購入する。
 (1)~(4)の方法は、残念ながら未だに続いている方法ですが、これでは学校図書館の機能を発揮する蔵書構成は難しくなります。

SLBAの活用

 現在の学校図書館の現状では、多忙極まる先生方が膨大な出版物の中から適切な図書を選択することは、非常に困難となっています。このような現状の中で活用される蔵書構成を図る有用な方法としてSLBAの利用があります。SLBAの図書選択は、学校図書館に長年携わっている現場の先生や大学の先生が学校図書館の視点で行っています。児童生徒の現状、学習・読書指導の現状を踏まえつつ、図書の配分比率も考慮して選定しています。SLBAを利用することにより、蔵書はバラエティに富み、現場が必要としている図書による蔵書構成となります。学校図書館の機能を十二分に発揮でき、児童生徒、先生方から活用しやすい、利用できる図書がある、児童生徒の要望も満たしている、と信頼される学校図書館となります。
 SLBAは学校図書館の図書整備を目的とする公益法人として今後様々な事業を展開していきます。全国SLAも学校図書館の機能を強化するために連携・協力しています。まだこのSLBAを知らない、利用していない学校が多くあります。是非、皆様からもSLBAのよさをアピールしていただくことを願って止みません。

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